夫と離婚したくない妻の悩みと対策ポイント
再構築を目指す!夫と離婚したくない妻の悩みと対策
夫は離婚したい、妻は離婚したくない
夫が離婚を望んでいるのに妻は離婚をしたくない。そんなケースは意外と少なくありません。離婚は夫婦間の同意が無ければ成立しませんから、たとえ夫が離婚を強く望んでいたとしても妻が首を縦に振らなければ裁判に持ち込まない限り離婚をすることは不可能です。
離婚は基本的に離婚原因を作った有責側から離婚を主張することは認められていません。夫側に非があるのに離婚を申し立てられたとしても妻の方が圧倒的に有利ですが、強固に離婚を求められれば苦労が増えてしまうのも事実です。夫が強く離婚を望んでいるのに妻が離婚したくない場合、妻としてできる対策はどのようなものがあるのでしょうか。
親の自覚を持たせる
夫と離婚したくないという悩みの中でも一番多いのがが子供のために離婚したくない、という理由です。子供には父親が必要、片親ではかわいそうといった理由から離婚を拒否するケースは非常に多く、離婚が夫婦間の問題にとどまらず家族全体の問題になってくると自分の気持ちよりも子供の方が優先順位が上になるため離婚を拒否するという結果になります。
もし子供を理由に離婚を回避したいのであれば、相手に父親としての自覚を持ってもらうことを考えましょう。父親としての自覚を持たせることで家庭を守ろうという意識が生まれ、離婚という選択肢を回避して再び再構築を目指すことに同意してくれる可能性は非常に高くなります。
もちろん妻が育児放棄や幼児虐待をしていれば離婚を回避することは難しいですが、浮気など夫側に火があるのに離婚を切り出してきたときには有効な方法です。
夫婦関係を破たんさせない
離婚問題が裁判所まで持ち込まれてしまうと、夫婦関係についての事実認定が重要なポイントになります。もし実質的に夫婦として機能していないと認定されてしまえば、離婚したくないと主張しても離婚を強く勧められたり離婚を認める判決が出てしまう可能性があります。離婚を回避するためには、夫婦関係を破たんさせないことが重要です。
一緒に生活していれば夫婦関係の破たんは認められにくいのですが、相手が家を出てしまうと面倒です。そこで大きな意味を持つのが、婚姻費用の実態です。婚姻関係を継続するために必要な費用を夫が負担している実態がある限り、夫婦関係が決定的に破たんしているとは認められにくくなります。たとえ相手が家を出てしまったとしても、必要な生活費だけはきっちり支払わせましょう。もし支払いが遅れたときはすぐに催促の電話をしてください。生活費の支払いが続いていれば夫に婚姻関係を継続する意思があるとみなされ、夫婦関係が破たんしていると認定されることを防げます。
周囲を巻き込み味方を増やす
離婚は夫婦だけの問題ではありません。両親や親戚、会社関係者など多くの人に関わる大きな問題です。もし夫に一方的に離婚を切り出されてしまったら、周囲の人間に相談して離婚問題に巻き込みましょう。
夫側が有責の場合、夫の肩を持つ人は少数にとどまるはずです。大多数の人間は妻の味方になってくれますから、夫に忠告やアドバイスをして離婚を思いとどまらせたり再構築に向けてのサポートをしてくれるものです。
離婚を切り出した夫が世間体を気にするタイプならなるべく周囲を巻き込まず妻との話し合いで離婚を成立させたいと考えるものですが、だからこそ周囲を巻き込む方法が効果的になります。特におせっかいな人を味方につけることができれば効果は絶大ですから、信頼できる人に相談して味方を増やしましょう。
弁護士を雇う
弁護士は法律のプロであり、離婚問題を扱う専門家です。再構築に向けた依頼ももちろん受け付けていますから、相手との話し合いに立ち会ってもらうなど心強いなサポートが期待できます。
費用はそれなりにかかってしまいますが、弁護士の力は非常に強力ですから費用に見合った仕事をしてくれます。夫の口がうまく話し合いで言いくるめられてしまうようなケースでは、弁護士を味方につける効果もより大きなものになります。
ただし、弁護士を挟んで話し合うと問題が大きくなってしまうのも事実です。かえって夫の心をかたくなにしてしまう可能性もありますからまずは弁護士に相談してアドバイスなどをもらい、事態が好転しないようであれば本格的に代理人として動いてもらいましょう。
寺尾 浩(てらお ひろし)
平成4年3月 一橋大学法学部卒業
平成9年 司法試験合格(52期)
離婚交渉は当事者にとって精神的につらい作業です。
また離婚は、過去を断ち切って新たな人生の一歩を踏み出す行為ですから、いつまでも過去(離婚交渉)に時間をとられるのは両当事者にとって得策ではありません。そのため、私は離婚問題を早期に解決することを重視しています。
問題を解決する方法は一つしかありません。それは行動を起こすことです。1人で悩んでいても、同じ考えが頭の中をぐるぐるするだけで、何の解決にもなりません。思い切って専門家にご相談ください。
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