有責配偶者からの離婚請求を拒否し、別居調停を成立させ、婚姻費用として月額28万円の他に、学資保険料、家賃を支払わせることに成功した事例
依頼者 妻 箕面市在住
夫 47歳 会社経営者
妻 48歳 無職
離婚原因 夫が不貞行為を行ったにもかかわらず、夫が離婚を求めてきた
離婚理由 離婚に至らず、別居調停成立
きっかけ 夫が離婚調停を申し立ててきた
子ども 2人
財産 生命保険・学資保険・退職金・株式・預金
Dさんの夫は不貞行為をしており、それをDさんが発見しました。夫はDさんに謝罪し、不貞相手とは別れたようですが、これを機に別居を開始し、離婚を求めるようになりました。Dさんは夫との関係修復に努めましたが、夫はこれに応じず、離婚調停を申し立ててきました。
夫は、「財産分与・慰謝料込みで1800万円を支払うから、離婚してほしい。」と主張してきましたが、不貞行為をしていた有責配偶者である夫から離婚を迫られることに納得がいかず、Dさんは当方に依頼されました。
夫は有責配偶者ですから、7年以上の別居期間がなければDさんの意思に反して強制的に離婚させることはできません。
そこで、当方は「離婚を拒否する。全財産を開示して、Dさんと子どもらが十分に生活できる財産分与・養育費を支払うなら、離婚について検討する。」と夫に伝え、夫所有の株式・株式価格算定のための決算書・退職金規定・生命保険・学資保険を提出させました。
その結果、夫名義の株式時価は約7600万円、退職金見込額は約3400万円であることが判明しました。財産分与額は5200万円以上となりましたので、「離婚するのであればそれにプラスαを加えた財産分与を請求する。」と夫に伝えました。
夫は財産分与がそのように高額になるとは思っていなかったため、離婚を断念し、別居調停に切り替えてきました。
夫は婚姻費用を25万円に減額したいと主張してきましたが、「子どもらのためだ。」と説得し、月額28万円+学資保険保険料約1万円+家賃8万円に増額させました。
子どもの大学学費については、当初夫は明文化を拒んでいましたが、「明文化しないと子どもらが安心して生活できない。」と説得し、「まず学資保険を学費等に充てるが、不足する場合は夫が支払う。」という条項を入れさせることができました。
学費は子ども2人で総額400万円~800万円になる予定でしたので、Dさんには満足していただけました。
寺尾 浩(てらお ひろし)
平成4年3月 一橋大学法学部卒業
平成9年 司法試験合格(52期)
離婚交渉は当事者にとって精神的につらい作業です。
また離婚は、過去を断ち切って新たな人生の一歩を踏み出す行為ですから、いつまでも過去(離婚交渉)に時間をとられるのは両当事者にとって得策ではありません。そのため、私は離婚問題を早期に解決することを重視しています。
問題を解決する方法は一つしかありません。それは行動を起こすことです。1人で悩んでいても、同じ考えが頭の中をぐるぐるするだけで、何の解決にもなりません。思い切って専門家にご相談ください。
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