50代のための離婚問題
目次
当事務所に離婚相談に来られる方の中には、50歳を過ぎた方も多くいらっしゃいます。
社会に出て20年以上が経過し、既にお子様も成熟され、安定した生活を送っているケースも少なくありません。
にもかかわらず、
「このままこの人と一緒に人生を終えていいのだろうか」
「本当の自分はもっと違う人生を歩みたかったはず」
「今ならまだ体力もあり、色々なことにチャレンジできるのでは」
といった思いから、離婚を考えられる方が多いようです。
財産分与の対象は、預貯金や給与・不動産・住宅ローン・保険金など、多岐に渡りますが、退職金も含まれます。
既に支払われた退職金は、当然、財産分与の対象となり、争いになることはほとんどありません。
まだ支払われていない退職金の場合どうなるかについて離婚を専門としない弁護士の中にはご存知ない方が多いです。
現在では、大阪家庭裁判所でも東京家庭裁判所でも、「まだ支払われていない退職金も財産分与の対象とする。」という運用がなされています。
かつて裁判所は、「退職まで7年以内であれば、財産分与の対象とする」という運用をしていました。
そのため60歳定年の場合、53歳を超えるかどうかが一つの基準となっていました。
会社は倒産する可能性がありますので、あまりにも将来の退職金については、財産分与の対象外とされていたのです。
法律専門書にも同様なことが書かれています。そのため弁護士の中にも、かつての裁判所の運用を説明する人がいるのです。
退職金は労働の後払的性格のものですから、現在では、いかに若くとも退職金は財産分与の対象とされます。
具体的には、別居時に自己都合退職した場合の退職金を算出し、それを財産分与対象財産とするのです。
この裁判所の運用に即した戦略が必要になってきます。
そうすると必然的に財産分与の金額も大きくなるので、不動産の残余価値をどのように評価するのかも非常に重要な問題です。
これらについても、専門家と連携して、正しく評価してもらう必要があります。当事務所のように不動産会社と提携している事務所に相談すべきです。
50代の離婚では、子どもの問題が争いとなることが少ない一方で、財産分与や年金分割など、
金銭が問題となるケースが多く見られます。
これらの計算や立証・主張の組み立ては複雑な面がありますので、離婚問題の経験豊富な弁護士にご相談されることをおすすめいたします。
寺尾 浩(てらお ひろし)
平成4年3月 一橋大学法学部卒業
平成9年 司法試験合格(52期)
離婚交渉は当事者にとって精神的につらい作業です。
また離婚は、過去を断ち切って新たな人生の一歩を踏み出す行為ですから、いつまでも過去(離婚交渉)に時間をとられるのは両当事者にとって得策ではありません。そのため、私は離婚問題を早期に解決することを重視しています。
問題を解決する方法は一つしかありません。それは行動を起こすことです。1人で悩んでいても、同じ考えが頭の中をぐるぐるするだけで、何の解決にもなりません。思い切って専門家にご相談ください。
【アクセスマップ】