不貞相手の妻から300万円の慰謝料を請求されたが、慰謝料の金額を150万円に減額させ、受任から約2か月で早期解決した事例
依頼者 51歳 会社員 豊中市在住
きっかけ 不貞相手の妻が依頼した弁護士から慰謝料を請求された
Aさんは既婚者のBと不貞行為を行っていました。そのことがBの妻であるCに発覚したため、Cが依頼した弁護士から慰謝料300万円を請求する内容証明郵便がAさんに届きました。
Aさんは、Cと自分で交渉するのは難しいと判断し、Cからの慰謝料請求への対応を当方に依頼されました。
不貞行為の慰謝料は、その不貞行為を理由に離婚に至ったかどうかによって金額に大きな差があり、離婚に至っていない場合の慰謝料の相場は100万円~150万円程度です。
Cからの内容証明郵便では、離婚について言及されていませんでしたが、「今後AさんがBと連絡しないことを求める」旨記載されていましたので、CはBと離婚しない可能性がありました。
そこで、弁護士がCに確認したところ、「現時点で離婚する予定はない」とのことでした。
そのため、弁護士は「慰謝料の金額は100万円が妥当である。」と主張し、Cに対して慰謝料の減額を求めました。
また、Aさんは、Cに自宅や職場の住所を知られていたため、「今後Cが自宅や職場におしかけてきて、AさんとBとの不貞行為を言いふらすのではないか」と心配されていました。
そこで、弁護士は「①AさんとBとの不貞行為等に関することの口外禁止、②Aさんの自宅や職場へのCの立入り・連絡禁止」という合意をすることもCに要求しました。
その結果、Cは①②について合意することを認めました。
その上で、Cは慰謝料の金額を200万円とする示談案を提示してきました。
これに対し、弁護士は、「慰謝料200万円でも相場よりかなり高い。訴訟になればもっと低い金額しか認められない。」と反論して、Cに更なる慰謝料の減額を求めました。
その結果、Cは、慰謝料を150万円まで減額してきましたが、同時に「慰謝料の金額これ以下に下げるのは難しい。この金額で示談できないのであれば訴訟を提起する可能性もある。」と主張してきました。
慰謝料の相場からすると150万円でも高額なため、訴訟になれば更に低い金額しか認められない可能性が高いと考えられました。
そのため、Cと交渉を続ければ、慰謝料の金額を更に減額できる可能性もありました。
弁護士はそのことをAさんに説明しましたが、Aさんは「これ以上交渉を続けて解決が長引くよりも、150万円を支払って早期に解決したい」という意向でした。
そのため、最終的に「①AさんがCに慰謝料150万円を支払う。②AさんとBとの不貞行為を第三者に口外しない。③互いの自宅や職場等への立入り・連絡をしない。」という内容で合意しました。
受任から約2か月の早期解決でした。
寺尾 浩(てらお ひろし)
平成4年3月 一橋大学法学部卒業
平成9年 司法試験合格(52期)
離婚交渉は当事者にとって精神的につらい作業です。
また離婚は、過去を断ち切って新たな人生の一歩を踏み出す行為ですから、いつまでも過去(離婚交渉)に時間をとられるのは両当事者にとって得策ではありません。そのため、私は離婚問題を早期に解決することを重視しています。
問題を解決する方法は一つしかありません。それは行動を起こすことです。1人で悩んでいても、同じ考えが頭の中をぐるぐるするだけで、何の解決にもなりません。思い切って専門家にご相談ください。
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