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3年後に認められる有責配偶者である夫からの離婚訴訟に対して強気で交渉し、夫側からの和解案3000万円を4300万円に増額して和解離婚した事例

解決事例

3年後に認められる有責配偶者である夫からの離婚訴訟に対して強気で交渉し、夫側からの和解案3000万円を4300万円に増額して和解離婚した事例

 

依頼者属性

依頼者 妻
夫 49歳 会社経営 箕面市在住
妻 51歳 アルバイト 箕面市在住
離婚原因 夫の不貞行為
きっかけ 夫から離婚訴訟を提起された
財産 預貯金・株式・ゴルフ会員権・保険・車・退職金
子ども 2人

 

解決までの流れ

 

Aさんの夫は、不貞行為を行っていました。しばらくは反省してやり直す様子を見せていましたが、すぐにやり直しの努力を放棄して家から出て行きました。そして離婚調停を申し立ててきました。納得のいかないAさんは当方に依頼されました。

 

夫は預貯金の半額に少し上乗せしたくらいの金額で離婚できると考えていたようですが、弁護士の調査の結果、夫には3400万円もの退職金があることが判明しました。弁護士はAさんと打ち合わせして「有責配偶者である夫からの離婚は認められない。Aさん及び子らが安心して暮らせる総額7000万円を支払わない限り離婚しない。」と主張し、離婚を拒否しました。Aさんにとっては、婚姻費用を受け取って子どもの学費をもらいながら生活する方が得策だったのです。

 

夫は離婚を諦め、月額28万円+水道光熱費+子らの学費という婚費調停を成立させました。
ところが、2年後、子のうちの1人が社会人になったことを理由とする婚姻費用減額調停と離婚訴訟を夫は提起してきました。

 

「全財産の半額、婚姻費用と養育費との差額2年分を支払うので離婚せよ。離婚しないのであれば何度でも訴訟する。」という恫喝めいた主張でした。
自ら不貞行為を行い出て行きながら、謝罪もせず慰謝料も支払わず、Aさんを脅して離婚しようとする夫の態度に激怒され、Aさんは当方に再度依頼されました。

 

婚姻費用については、「子どもの1人が社会人になったので、4万円の減額は認めるが、それ以上の減額は認めない。」と弁護士は主張し、裁判官も「その案で調停成立させてはどうか。」と夫を説得しましたが、夫は応じませんでした。

 

やむなく審判に移行しましたが、「婚姻費用月額28万円を24万円に減額する。その余は以前の調停のとおり。」とする審判が出ました。
離婚について夫は「①全財産の半額2300万円と②別居後8年後までの3年間の婚姻費用と養育費との差額700万円との合計3000万円で離婚せよ。」と主張してきました。
しかし弁護士は、「①全財産の半額は2700万円、②婚費と養育費との差額は700万円、③慰謝料300万円の合計3700万円が3年後の判決見込みである。ペナルティとして800万円を上乗せした4500万円以上でないと絶対に離婚しない。」と主張しました。夫はこれに応じず、離婚訴訟は終結し、判決を待つことになりました。

 

ところがその後、夫から、「3800万円で和解しないか。」などと和解の打診がありました。弁護士は、「4500万円以上でないと離婚しない。」と突っぱねました。するとさらに夫は「4000万円ではどうか。」と譲歩してきました。Aさんは「4500万円以上でないと絶対に離婚しない。」という強い希望をお持ちでした。他方、3年後にもう一度離婚訴訟をやることは精神的・肉体的に少し苦しいとも考えておられました。夫は4000万円以上の工面は難しそうでしたが、Aさんは「4300万円までなら譲歩してもよい。」とのことでした。

 

そこで、弁護士が夫に最後通告として、「4300万円一括払いなら離婚に応じる。これ以上一切譲歩しない。」と伝えました。
夫が上記和解案に応じたので、その条件で和解離婚しました。

 

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弁護士 寺尾浩寺尾 浩(てらお ひろし)

 

平成4年3月 一橋大学法学部卒業

平成9年   司法試験合格(52期)

 

 

 

 

 

 

 

離婚交渉は当事者にとって精神的につらい作業です。

また離婚は、過去を断ち切って新たな人生の一歩を踏み出す行為ですから、いつまでも過去(離婚交渉)に時間をとられるのは両当事者にとって得策ではありません。そのため、私は離婚問題を早期に解決することを重視しています。

 

問題を解決する方法は一つしかありません。それは行動を起こすことです。1人で悩んでいても、同じ考えが頭の中をぐるぐるするだけで、何の解決にもなりません。思い切って専門家にご相談ください。

 

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