離婚をしぶる妻を説得し、判決と比べて財産分与額を約90万円、養育費を月2万円増額させることを条件に早期協議離婚した事例
依頼者 夫
夫 39歳 会社員 茨木市在住
妻 43歳 主婦 茨木市在住
離婚原因 性的不調和 妻の両親との不和
きっかけ 会社・家庭でも不和となっており、うつ病を発症した
財産 預貯金・保険・退職金
子ども 2人
Aさんは、会社でパワハラを受け、精神的に不安定になっていました。妻Bは、Aさんを支えるどころか、Aさんに対してつらく当たるようになり、Aさんは会社にも家庭にも居場所がなくなり、離婚を決意され、当事務所に依頼されました。
Aさんは弁護士からの通知を置手紙として残し、相手方宅から転居しました。妻Bは子どものこともあり、離婚に抵抗していましたが、弁護士は、「婚姻関係は既に破綻していたはず。やり直すことは難しい。」と相手方を説得しました。妻Bも、離婚やむなしと考えるようになり、離婚の条件面について協議することになりました。
弁護士は妻Bに財産を開示させ、財産目録を作成しました。Aさんには多額の退職金が支払われる可能性があったので、相手方に対する財産分与は約970万円、養育費は月約10万円でした。
妻Bは、子どものこともあることを理由に、財産分与額の増額・一括払い、養育費の増額(月13万円)を求めてきました。退職金は将来受け取るものであり、現在は手元にありませんから、Aさんは一括払いなどできません。
しかし、子どもの生活もあるので、Aさんはある程度は譲歩してよいと考えておられ、また早期に離婚することを望んでおられました。
そこで弁護士は、妻B所有財産を財産分与対象財産に入れず、財産分与額を1060万円にすること、一時金として600万円を支払い、残りは分割にすること、養育費を月12万円以内にすることを目標に再度妻Bに交渉しました。
妻Bは、「Aさんのかけている保険の一部を掛け続けてくれるなら。」という条件で上記案を受け入れました。
Aさんとしては、子どものためにもなる保険なので、それを継続することはやむなしと考え、上記条件で協議離婚しました。
寺尾 浩(てらお ひろし)
平成4年3月 一橋大学法学部卒業
平成9年 司法試験合格(52期)
離婚交渉は当事者にとって精神的につらい作業です。
また離婚は、過去を断ち切って新たな人生の一歩を踏み出す行為ですから、いつまでも過去(離婚交渉)に時間をとられるのは両当事者にとって得策ではありません。そのため、私は離婚問題を早期に解決することを重視しています。
問題を解決する方法は一つしかありません。それは行動を起こすことです。1人で悩んでいても、同じ考えが頭の中をぐるぐるするだけで、何の解決にもなりません。思い切って専門家にご相談ください。
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