W不倫によって不貞相手の夫から慰謝料300万円を請求されたが、依頼者の妻からも依頼を受けて、最終的に依頼者が慰謝料を支払わない内容(0円和解)で示談した事例
依頼者 35歳 会社経営者 豊中市在住
きっかけ 不貞相手の夫から慰謝料請求された
Aさんは、既婚者のCと不貞行為を行ってしまい、Cの夫であるDが依頼した弁護士から慰謝料300万円を請求されたため、慰謝料の減額交渉を当方に依頼されました。
その後、Aさんは自身の妻であるBさんにも事情を説明しました。
法的には、DがAさんに対して慰謝料請求できるのと同様、BさんもCに対して慰謝料請求することができますが、A・Bさんは「AさんもCも慰謝料を支払わない内容の0円和解を行いたい。」という意向でしたので、Aさんに続いてBさんも当方に依頼されました。
弁護士は、「“BさんはCに対して慰謝料を請求せず、DもAさんに対して慰謝料を請求しない。”という合意(0円和解)をA~Dの四者間で行い、本件を解決する」という案をC・Dに提示し、交渉しました。
これに対し、Dは当初「0円での和解に納得できない。」と主張してきました。
しかし、Dが主張する内容は、いずれも法的に認められるような主張ではありませんでした。
そこで、弁護士は、Dに対して「Dの主張は、いずれもDの慰謝料を増額させる理由とはならない。そのため、本来BさんがCから取得できる慰謝料よりもDがAさんから取得できる慰謝料の金額の方を高くする理由はない。」と反論し、交渉を続けました。
その結果、最終的にDは0円和解で示談することを認め、Cも0円和解について同意しました。
そのため、最終的に「BさんはCに対して慰謝料を請求せず、DもAさんに対して慰謝料を請求しない。」という内容でA~Dの四者間で合意しました。
寺尾 浩(てらお ひろし)
平成4年3月 一橋大学法学部卒業
平成9年 司法試験合格(52期)
離婚交渉は当事者にとって精神的につらい作業です。
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