モラハラが子どもに与える影響~自分が我慢すれば済む問題?~
モラハラを受けている方の中には、
本心では「離婚したい」と考えていても
「子どものため」という理由でなかなか離婚に踏み切れない方もいらっしゃいます。
「子どものため」という理由の中にも、
・片親になってしまうと子どもがかわいそう。
・離婚すると経済的に苦しくなってしまい、結果的に子どもに不自由な思いをさせてしまう。
・子どもの親権を相手に取られてしまい、子どもになかなか会えなくなってしまう。
等、様々なものがあると思います。
このように考えるモラハラ被害者の気持ちは理解できます。
そのため、モラハラを我慢し続けた場合の弊害をしっかりと理解された上で、
それでもお子さんのために守りたい環境が婚姻関係を継続しないと得られないと考えられた場合は、
「離婚しない」という選択をすることは必ずしも間違っているとはいえません。
ただ、その前提として、離婚や別居をせずにモラハラを我慢し続けた場合の弊害について、しっかりと認識しておく必要があります。
モラハラを繰り返すモラハラ夫(妻)は改善の余地がないことが多いので、
「離婚しない」という選択により、モラハラ被害は継続・増大していく可能性が高いです。
また、モラハラ夫(妻)のモラハラ行為は、お子さんの面前で行われたり、お子さんに対して行われることも多いです。
そのため、お子さん自身もモラハラの影響を受け、心にダメージを負ってしまう可能性があります。
更に、モラハラが常態化した環境にいると、お子さんがモラハラを当然のこととして受け入れてしまう可能性もあります。
「子どもは親の背中を見て育つ」というように、子どもは良くも悪くも親を真似ることが多いので、モラハラ夫(妻)の影響を受けて成長することで、お子さん自身が将来モラハラの加害者となってしまう可能性もないとはいえません。
以上のとおり、モラハラ夫(妻)との婚姻関係の継続は、お子さんにとってもリスクを伴うものです。
そのため、「離婚しない」という選択が本当にお子さんのためになるかどうかは慎重に判断された方がいいでしょう。
モラハラ夫(妻)と離婚すべきかどうか悩まれている場合は、一人で悩まれずに一度当事務所にご相談ください。
寺尾 浩(てらお ひろし)
平成4年3月 一橋大学法学部卒業
平成9年 司法試験合格(52期)
離婚交渉は当事者にとって精神的につらい作業です。
また離婚は、過去を断ち切って新たな人生の一歩を踏み出す行為ですから、いつまでも過去(離婚交渉)に時間をとられるのは両当事者にとって得策ではありません。そのため、私は離婚問題を早期に解決することを重視しています。
問題を解決する方法は一つしかありません。それは行動を起こすことです。1人で悩んでいても、同じ考えが頭の中をぐるぐるするだけで、何の解決にもなりません。思い切って専門家にご相談ください。
【アクセスマップ】