依頼者:妻 箕面市在住
夫:60歳 会社員
妻:55歳 主婦
離婚原因:夫からの精神的虐待
子供:3人 29歳、25歳、22歳
財産:株式・財形貯蓄・退職金・生命保険解約返戻金
Vさんは、夫から言葉による精神的虐待に耐えかねて離婚を決意されました。しかし夫は「Vさんが相続した財産の半分はもらえるはずだ。」などと言い、夫名義の財産をⅤさんに分与せず、逆にVさんから相続財産の半分を取りかねないような発言をしました。納得のいかないVさんは当事務所に依頼されました。
弁護士はVさんに「遺産は財産分与の対象にはなりません。夫の主張は認められません。」とご説明しました。
当初Vさんは、「絶対に調停・裁判までやりたくない。株式・財形貯蓄の半分さえもらえれば、生命保険解約返戻金はいらない。」と言っておられました。しかし、当方が「退職金も財産分与の対象となります。」とご説明すると、「株式・財形貯蓄・退職金の半分をもらえれば、生命保険解約返戻金はいらないという方針で早期解決してほしい。」とのことでした。
夫は、「退職金は今後の生活のために財産分与の対象から除外してほしい。今後の生活もあるのでもっと譲歩してほしい。」と主張してきました。しかし、弁護士は、「将来の退職金であっても、退職が近い将来支払われる可能性が高いのであるから、財産分与の対象となる。生命保険について譲歩しているから、これ以上は1円たりとも譲歩しない。」と説明し、説得しました。
その結果、夫は、株式・財形貯蓄・退職金の半額を財産分与することに納得しました。また、年金分割の按分割合も0.5と定めることの合意をしました。
最終的に、財産分与として総額1150万円を支払うこと、年金分割の按分割合を0.5とすることという内容で和解を成立させました。
寺尾 浩(てらお ひろし)
平成4年3月 一橋大学法学部卒業
平成9年 司法試験合格(52期)
離婚交渉は当事者にとって精神的につらい作業です。
また離婚は、過去を断ち切って新たな人生の一歩を踏み出す行為ですから、いつまでも過去(離婚交渉)に時間をとられるのは両当事者にとって得策ではありません。そのため、私は離婚問題を早期に解決することを重視しています。
問題を解決する方法は一つしかありません。それは行動を起こすことです。1人で悩んでいても、同じ考えが頭の中をぐるぐるするだけで、何の解決にもなりません。思い切って専門家にご相談ください。
【アクセスマップ】