依頼者:妻 豊中市在住
夫:妻 32歳 主婦
妻:夫 35歳 医師
離婚原因:ないにもかかわらず夫があると主張
子供:1人 1歳
財産:預貯金・マンション・自動車・生命保険
Yさんは夫と仲がよかったものの、子離れできない姑から陰湿ないじめを受けていました。ところが、夫は姑のいじめからYさんを守ることをせず、姑に対して全く意見できないマザコン夫でした。ある日ある出来事で姑のいじめに対して、見て見ぬふりをし続ける夫に対して不満が貯まり、Yさんは夫に対して日ごろのマザコンぶりを非難するメールを送りました。このことで、夫と口げんかになりましたが、夫と話し合って仲直りして、いつもどおりの平穏な生活をしていました。
ところが、夫がこのメールを姑に見せてしまい、姑がYさんに対して激怒し、夫に離婚を迫りました。夫は当初、子どももいるしYさんとは仲がよいことから、離婚するつもりはありませんでした。しかし、夫は姑に対して口応えが一切できません。そのうち、姑の命令を守り子どもと会うこともYさんと2人で話し合うことも拒否し、「マンションから出て行け。Yさんより母親を取る。」と離婚を求めるようになりました。マザコン夫がエネ夫(妻を攻撃する夫)に変わってしまったのです。
夫は離婚調停を申し立ててきたため、Yさんは当事務所に相談に来られましたが、離婚原因はYさんにはないことから、調停はご自分で出頭されました。夫と仲のよかったYさんは、夫が離婚したがっているはずはないと信じ、調停では離婚に応じませんでした。ところが夫は離婚訴訟を提起してきました。訴訟は自分の手に負えないと判断され、Yさんは当事務所に依頼されました。
夫の訴状は、事実を全てねじ曲げ、「当初から夫婦関係は悪かった。姑をいじめたのがYさんであり、姑に落ち度は全くない。」としており、Yさんに離婚原因ありとするものでした。
そこで当方は、夫婦仲は円満でケンカ一つしたことがなかったこと、姑の陰湿ないじめに耐え姑に文句一つ言ったことがないこと、夫は姑の陰湿ないじめからYさんを守ろうとしなかったこと、姑から直接離婚を迫られたことなどを具体的かつ詳細に主張・立証しました。
これに対して夫は、抽象的なことしか主張できませんでした。ウソなので具体的に主張できなかったのです。
その結果、裁判官は夫の主張を全く信用せず、Yさんの主張を信用し、夫の離婚請求は棄却されました。
マザコン夫は姑に命令されたのか、さらに控訴を提起して離婚を求めましたが、控訴審でも夫の主張は信用されず、夫の敗訴が確定しました。
マザコン夫は姑に一切反論できないため、姑の理不尽な主張をそのまま主張し譲ることがありません。訴訟で決着を図るほかないことが多いです。
寺尾 浩(てらお ひろし)
平成4年3月 一橋大学法学部卒業
平成9年 司法試験合格(52期)
離婚交渉は当事者にとって精神的につらい作業です。
また離婚は、過去を断ち切って新たな人生の一歩を踏み出す行為ですから、いつまでも過去(離婚交渉)に時間をとられるのは両当事者にとって得策ではありません。そのため、私は離婚問題を早期に解決することを重視しています。
問題を解決する方法は一つしかありません。それは行動を起こすことです。1人で悩んでいても、同じ考えが頭の中をぐるぐるするだけで、何の解決にもなりません。思い切って専門家にご相談ください。
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