財産開示・婚姻費用支払・離婚を拒む夫から財産を開示させ、婚姻費用月額4万円を支払わせ、財産分与約4800万円で和解離婚した事例
依頼者 妻
夫 74歳 アルバイト 箕面市在住
妻 75歳 無職 宝塚市在住
離婚原因 夫から妻に対するモラルハラスメント
きっかけ 夫が「今後食費を支払わない。食費実費・水道光熱費の半分を支払え。」と要求してきた
財産 不動産・預貯金・株式・生命保険
子ども 2人
Aさんは、10年前から夫Bから暴力を受け、家庭内で口をきくこともなくなり、置手紙で「アホ、バカ、出て行け」など暴言を加えられるようになりました。その後、夫Bが「今後食費を支払わない。食費実費・水道光熱費の半分を支払え。」と要求してきたため、Aさんは夫Bとの離婚を決意されました。
ただ、モラハラ夫と交渉することは困難でしたので、Aさんは当事務所に依頼されました。弁護士は、夫Bに財産開示・婚姻費用(婚費)支払・離婚を求めました。夫Bは一部の財産開示には応じましたが、離婚と婚費支払を拒絶し、協議に応じませんでした。
そこで弁護士は、離婚・婚費調停を申し立てました。夫Bは婚費支払には応じ、月額4万円を支払う調停を成立させましたが、離婚には応じませんでした。
やむなく、弁護士は離婚訴訟を提起しました。夫Bは全ての財産を開示しませんでしたので、裁判所に「調査嘱託を申し立て、夫Bの財産を全て開示させました。夫Bは、「将来の年金保険については財産分与の対象にならない。」と主張しましたが、弁護士は「夫Bには約12年の平均余命があるから、その分の年金保険は財産分与として認めるべき。」と主張しました。また夫Bは離婚を拒否しましたので、夫BがAさんに渡した暴言メモを弁護士は多数提出し、婚姻関係が破綻していることを立証しました。夫Bが当方の主張を受け入れる可能性は低かったので、弁護士は裁判官に和解の勧告をお願いしました。裁判官は、「離婚を認める判決を考えている。年金保険については、6年分を夫婦共有財産とする。その結果、夫BからAさんへの財産分与は約4800万円と考える。」との和解勧告を行いました。判決で離婚を認める方針であるとの裁判官の判断を聞き、ようやく夫Bは離婚に応じました。判決になると、年金保険については全く財産分与対象財産にならない可能性もありましたので、Aさんは和解を受け入れることにしました。
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離婚を求めてきた夫と交渉し、離婚後に支払う予定の子どもの学費全額を夫が負担する内容で協議離婚した事例
寺尾 浩(てらお ひろし)
平成4年3月 一橋大学法学部卒業
平成9年 司法試験合格(52期)
離婚交渉は当事者にとって精神的につらい作業です。
また離婚は、過去を断ち切って新たな人生の一歩を踏み出す行為ですから、いつまでも過去(離婚交渉)に時間をとられるのは両当事者にとって得策ではありません。そのため、私は離婚問題を早期に解決することを重視しています。
問題を解決する方法は一つしかありません。それは行動を起こすことです。1人で悩んでいても、同じ考えが頭の中をぐるぐるするだけで、何の解決にもなりません。思い切って専門家にご相談ください。
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