有責配偶者であったため、財産分与として2分の1を妻に分与し、扶養的財産分与180万円、慰謝料500万円支払って協議離婚した事例
依頼者 夫
夫 62歳 会社員 吹田市在住
妻 62歳 無職 吹田市在住
離婚原因 夫の不貞行為
きっかけ 夫は離婚したかったが妻が離婚に応じなかった
財産 不動産、退職金、企業年金、МRF
子ども 3人
Aさんは、他の女性と不倫関係となり、離婚してその人と結婚したいと考えるようになりました。しかし、妻Bは「離婚しない。」と言ったり、「多額の金額を支払うなら離婚してもいい。」と言ったりして定まらず、離婚できない状況が続きました。自分での交渉では離婚できないと判断され、Aさんは、当事務所に依頼されました。
弁護士は妻Bと連絡をとり、法律上財産分与は財産の2分の1であること、慰謝料の相場は200万円程度であると伝えました。その結果、妻Bは、「共有財産の2分の1と扶養的財産分与(生活費)として、月10万円3年間(総額260万円)、慰謝料500万円支払うなら離婚してもよい。」と主張するようになりました。弁護士は月10万円3年間を支払う義務は法的にはないこと、慰謝料500万円は法的には高すぎることを妻Bに説明し続けました。また、Aさんの再就職先がまだ決まらないことから、「月10万円も支払えない。」と妻Bを説得しました。
妻Bは扶養的財産分与の額を月5万円3年間(総額180万円)に減額してきましたが、慰謝料500万円の減額には断固として応じませんでした。Aさんは有責配偶者ですから、妻Bが応じなければ裁判したとしてもすぐに離婚することはできません。Aさんは慰謝料を減額させることよりも、早期に離婚することを望まれました。そこで、扶養的財産分与180万円の分割払い、慰謝料500万円の一括払いを受け入れることにし、早期に協議離婚しました。
寺尾 浩(てらお ひろし)
平成4年3月 一橋大学法学部卒業
平成9年 司法試験合格(52期)
離婚交渉は当事者にとって精神的につらい作業です。
また離婚は、過去を断ち切って新たな人生の一歩を踏み出す行為ですから、いつまでも過去(離婚交渉)に時間をとられるのは両当事者にとって得策ではありません。そのため、私は離婚問題を早期に解決することを重視しています。
問題を解決する方法は一つしかありません。それは行動を起こすことです。1人で悩んでいても、同じ考えが頭の中をぐるぐるするだけで、何の解決にもなりません。思い切って専門家にご相談ください。
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