調停を申し立てられた方へ
「突然、弁護士から内容証明が送られてきて、離婚調停を申し立てられた!」
「裁判所から書類が届いたが、どのように対処すれば良いかがわからない!」
夫婦間で離婚協議の折り合いがつかない場合、調停委員を間に入れて、家庭裁判所での調停手続きを進めることになります。
相手方から調停を申し立てられると、裁判所から書類(申立書、呼び出し状等)が届きますが、調停を申立てることに双方の合意は不要ですので、ある日突然、裁判所に出頭することを求められます。
書類が届いてから3週間~1ヶ月以内に調停期日が指定されていることが多いのですが、十分な準備整わないままに調停期日に臨んでしまうと、不利な状況のまま手続きが進行していくことになりかねません。
離婚調停の呼び出し状は、原則として無視することができません。
もし、反応をせずに、調停期日を無断欠席してしまうと、調停が不成立となり離婚訴訟・裁判を申し立てられる可能性があります。また、婚姻費用や養育費の調停の場合には、審判手続きに移行され、申立人の主張に基づき、こちらの言い分を聞かれないまま、裁判官が金額を決定することになります。
さらに、離婚調停においては、調停委員の心証が調停の進行や結果に影響を及ぼしますが、呼び出し状を無視して調停に出席しないことが、離婚の成立や条件調整(親権、面会交流など)おいて、不利益に働くケースもあります。
十分な準備がないまま一方的に調停を申し立てられたとしても、初動対応を誤ってしまうと、その後の交渉において不利な立場に立たされることは多くありますので、真摯に対応しなければなりません。
調停委員は、裁判官でも法律の専門家でもなく、単なる年長の方に過ぎません。調停委員によっては、間違った法律知識に基づいて、こちらにとって不当な要求をしてくることがあります。
また、一方的に相手方に肩入れして、こちらの言い分を全く聞かない人もいます。
このような調停委員に対して毅然とした態度で、「調停委員の言うことは間違っている。不当な要求をする相手方を説得すべき。」と反論できるのは弁護士だけです。
間違った調停委員の説得によって不利な調停を成立させてしまうと、後でやり直すことは困難です。
弁護士にご相談をいただくことで、相手方からの要求および調停の対応について、適切なアドバイスを得ることができます。近年ではインターネット上に様々な情報が溢れていますが、離婚実務の実態が反映された正確な情報ではないことがあります。それらについて、専門家の知見からアドバイスをもらうことで、適切な対応を取ることが可能になります。
また、弁護士への相談・依頼については、調停を申し立てられた段階で、なるべく早い時期に相談されることをおすすめいたします。
よくわからないまま、裁判所から届く回答書・照会書に回答してしまうと、後々の主張との整合性が取れなかったり、相手に有利な回答をしてしまったりして、調停において不利な交渉を強いられるケースが見られます。依頼を検討される場合にも、相手方への回答や、裁判所への書類の提出をする前に相談をすることが望ましいといえます。
当事務所では、離婚問題に注力をした弁護士が、相談者お一人お一人の希望を実現するため、親身に対応をしています。調停を申し立てられたら、まずは一度、弁護士にご相談ください。
寺尾 浩(てらお ひろし)
平成4年3月 一橋大学法学部卒業
平成9年 司法試験合格(52期)
離婚交渉は当事者にとって精神的につらい作業です。
また離婚は、過去を断ち切って新たな人生の一歩を踏み出す行為ですから、いつまでも過去(離婚交渉)に時間をとられるのは両当事者にとって得策ではありません。そのため、私は離婚問題を早期に解決することを重視しています。
問題を解決する方法は一つしかありません。それは行動を起こすことです。1人で悩んでいても、同じ考えが頭の中をぐるぐるするだけで、何の解決にもなりません。思い切って専門家にご相談ください。
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