相談事例16(豊中市在住の方からのご相談)夫には、結婚後にギャンブルが原因で負った借金があるが、夫と離婚する場合、この借金も財産分与において考慮されるか?
結婚後に、自宅不動産を購入するために住宅ローンを組んだ場合や、
共有財産となる投資用財産など何らかの財産を取得するために融資を受けた場合のように、
夫婦共有財産となる積極財産を取得するために負った債務は、
当該積極財産取得の対価を支払うために負った債務ですから、当該債務も財産分与において考慮されます。
また、生活費が不足したために負った借金や子どもの教育資金を捻出するための教育ローン等のように
婚姻生活を維持するために生じた債務も、財産分与において考慮されます。
これに対し、積極財産取得や婚姻生活維持に無関係な夫婦の一方の債務は、
財産分与において考慮されないのが原則です。
そのため、ギャンブルなど個人の趣味のために生じた借金や
身内や友人に融資するための借金などは、財産分与においては基本的に考慮されません。
本件の場合、夫のギャンブルが原因で負った借金ということですので、財産分与においては考慮されません。
寺尾 浩(てらお ひろし)
平成4年3月 一橋大学法学部卒業
平成9年 司法試験合格(52期)
離婚交渉は当事者にとって精神的につらい作業です。
また離婚は、過去を断ち切って新たな人生の一歩を踏み出す行為ですから、いつまでも過去(離婚交渉)に時間をとられるのは両当事者にとって得策ではありません。そのため、私は離婚問題を早期に解決することを重視しています。
問題を解決する方法は一つしかありません。それは行動を起こすことです。1人で悩んでいても、同じ考えが頭の中をぐるぐるするだけで、何の解決にもなりません。思い切って専門家にご相談ください。
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