相談事例24(箕面市在住の方からのご相談)妻から私(夫)の母親との不仲を原因として離婚を求められている。私(夫)が妻と母親との間を取り持とうと努力しても妻が全く協力しなかったという事情があるが、妻と私(夫)の母親の不仲を原因として離婚が認められる可能性はあるか?
妻と夫の母親との対立の激化によって夫婦関係が悪化した場合、
これを理由に離婚できるかどうかは、「婚姻を継続し難い重大な事由」(民法770条1項5号)にあたるかどうかの問題となります。
ただし、妻・夫の母親の対立というのは、夫自身の問題が中心ではなく、
第三者である夫の母親の干渉が問題の中心になりますので、
単に、妻と夫の母親との折り合いが悪いというだけでは、「婚姻を継続し難い重大な事由」は認められません。
「婚姻を継続し難い重大な事由」が認められるためには、妻と夫の母親との対立がひどく、
妻が夫に相談しても夫が何もせずに放置した結果、夫婦の円満な関係が失われ、
ひいては夫婦関係が完全に破綻したといえる状態にまで達することが必要です。
本件の場合、あなた(夫)が母親と妻との間を取り持つための努力をしても妻が全く協力しなかったという事情があるのであれば、妻とあなた(夫)の母親との不仲を原因として離婚が認められる可能性はないでしょう。
寺尾 浩(てらお ひろし)
平成4年3月 一橋大学法学部卒業
平成9年 司法試験合格(52期)
離婚交渉は当事者にとって精神的につらい作業です。
また離婚は、過去を断ち切って新たな人生の一歩を踏み出す行為ですから、いつまでも過去(離婚交渉)に時間をとられるのは両当事者にとって得策ではありません。そのため、私は離婚問題を早期に解決することを重視しています。
問題を解決する方法は一つしかありません。それは行動を起こすことです。1人で悩んでいても、同じ考えが頭の中をぐるぐるするだけで、何の解決にもなりません。思い切って専門家にご相談ください。
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