相談事例26(箕面市在住の方からのご相談)夫以外に結婚したい恋人ができたので夫と離婚したい。離婚することについては夫も同意しているが、夫に財産分与を求めることはできるか?
財産分与は、婚姻中夫婦双方の協力によって取得した共有財産を、原則として夫婦それぞれが2分の1ずつ取得できるように清算する制度です。
このように、夫婦共有財産を清算するというのが財産分与の趣旨ですから、夫婦の一方が有責配偶者(婚姻の破綻につき専ら又は主として責任のある配偶者)であっても、財産分与を認めるかどうかには影響しないと考えられています。
そのため、離婚することについて争いがない場合は、有責配偶者の方からであっても離婚に伴う財産分与を求めることができます。
本件の場合、あなた(妻)の方に結婚したい恋人ができたということですので、あなた(妻)の方が有責配偶者であると考えられますが、夫も離婚に同意しているということですので、あなた(妻)から夫に対して財産分与を求めることは可能です。
ただし、財産分与は離婚が成立することを前提として認められるものですので、財産分与を求めた結果夫が離婚に反対して離婚が成立しない場合は、離婚に伴う財産分与を求めることはできません。
寺尾 浩(てらお ひろし)
平成4年3月 一橋大学法学部卒業
平成9年 司法試験合格(52期)
離婚交渉は当事者にとって精神的につらい作業です。
また離婚は、過去を断ち切って新たな人生の一歩を踏み出す行為ですから、いつまでも過去(離婚交渉)に時間をとられるのは両当事者にとって得策ではありません。そのため、私は離婚問題を早期に解決することを重視しています。
問題を解決する方法は一つしかありません。それは行動を起こすことです。1人で悩んでいても、同じ考えが頭の中をぐるぐるするだけで、何の解決にもなりません。思い切って専門家にご相談ください。
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