相談事例28(箕面市在住の方からのご相談)現在夫と別居しているが、夫から婚姻費用の支払がないため、夫に婚姻費用を請求したい。現在、私(妻)の親族から毎月10万円の援助を受けて生活しているが、婚姻費用の金額を算定するに当たり、このことはどのように考慮されるか?
婚姻費用の金額は、夫婦のそれぞれの年収や子どもの数・年齢等に応じて決まります。
また、夫婦間の婚姻費用分担義務は親や兄弟姉妹等の親族が負う扶助義務に優先すると考えられているため、
婚姻費用の分担義務者は、相手方配偶者(扶養権利者)に対する第1順位の扶養義務者になり、
相手方配偶者(扶養権利者)の親族等下順位の扶養義務者の資力・援助を理由に自らの婚姻費用分担義務を免れることは許されません。
そのため、妻がその親族から援助を受けているとしても、
夫から妻に対する婚姻費用の金額を算定するに当たり、同援助分は妻の収入として加算されません。
本件の場合、あなた(妻)は親族から毎月10万円の援助を受けているということですが、同援助分はあなた(妻)の収入には加算されませんので、あなた(妻)が親族の援助以外で得ている収入と夫の収入等を考慮して、婚姻費用の金額が算定されることになるでしょう。
寺尾 浩(てらお ひろし)
平成4年3月 一橋大学法学部卒業
平成9年 司法試験合格(52期)
離婚交渉は当事者にとって精神的につらい作業です。
また離婚は、過去を断ち切って新たな人生の一歩を踏み出す行為ですから、いつまでも過去(離婚交渉)に時間をとられるのは両当事者にとって得策ではありません。そのため、私は離婚問題を早期に解決することを重視しています。
問題を解決する方法は一つしかありません。それは行動を起こすことです。1人で悩んでいても、同じ考えが頭の中をぐるぐるするだけで、何の解決にもなりません。思い切って専門家にご相談ください。
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