姑によるイジメで離婚
夫婦が離婚に至った理由で意外と多いのが「姑によるイジメ」です。嫁姑問題は古くから日本の過程で見られた問題ではありますが、姑が原因で離婚してしまうカップルは多く結婚において今なお残る厄介な問題といえるでしょう。
姑によるイジメで典型的な例が、嫁にだけ差別的な態度をとるというものです。帰省した時に嫁にだけ粗末な食事を与えたり嫁の経歴や人格を中傷するような言葉をぶつけるような行動があれば、たとえ裁判になったとしても離婚を決意するに至る十分なイジメであると認定されます。
姑問題に悩む女性のほとんどは、姑から差別的な言動を受けた経験を持っています。特にたちが悪いのが、悪気はな糸言い訳をして言いたい放題好き勝手言うような姑です。悪気が無いからといって差別的なことを言っても問題ないわけがないのは常識ですし、悪気が無いのに悪意がある言葉をぶつけるということは本心から嫌味なことを考えているということでもあります。夫のために姑の顔を立てて我慢してくれていても、嫁の忍耐力は無限ではありません。いつかは姑の差別的な言動に耐えかねて嫁が爆発してしまい、離婚という選択をしてしまうのはある意味で当然といえるでしょう。
嫁の財産を姑が勝手に使ってしまうというケースも多く、嫁の服やアクセサリーを勝手に使われたり嫁の私物を持ち出して壊されたり勝手に処分されてしまうというイジメもよく見られます。こういった行動をとる姑というのは嫁のことを見下しており、何をやっても許される自分より格下の人間だと認定しているがゆえに人の財産を勝手に使うような行動をとります。本来であれば嫁だからといって姑よりも各下などということは全くないのですが、長年の刷り込みと勝手な思い込みが凝り固まった結果嫁の財産を自分のもののように扱ってしまうのです。
嫁の親のことを馬鹿にするというのもよくある典型的な姑のイジメです。嫁いびりをするような姑というのはなぜか婿家の方が嫁家よりも格上だと思い込んでいたり嫁家に負けたくないという競争心が強
いことが多く、嫁親を貶めるような言動で嫁イジメに励んでいます。自分のことは何を言われても我慢できるけれど親のことは我慢できないと離婚を決意する女性も多いですから、嫁親への姑の暴言は離婚への直接的な原因になる可能性が高いイジメだといえるでしょう。
結婚して独立した子世帯に何かと口出しをしてくる姑の過干渉も一種のイジメといえます。子世帯には子世帯の考えがあるのに姑が自分の考えを押し付けてくるというのは、実際に体験してみると想像以上のストレスを感じるものです。特に口は出すけど金は出さないような姑は非常にたちが悪く、何度言っても過干渉が収まらない場合は離婚という結論に至ってしまうのも仕方がないことです。
姑イジメが原因で離婚したカップルであっても、本当に問題なのは姑ではなく夫や妻であるという可能性もあります。姑のイジメを放置しているのは、ほかならぬイジメ被害者の配偶者です。たとえイジメがあったとしてもパートナーである夫や妻が姑を叱ったり諌めたりして守ってくれるのであれば我慢して何とかやっていこうという気持ちも生まれますが、自分の母親がやっているイジメを放置して大切なパートナーを守る意思が見られないようでは結婚相手としての信頼感はどんどん下がってしまいます。姑のイジメよりもイジメに対して何もしてくれないパートナーの態度に絶望し、横暴な姑の信頼できないパートナーから逃げるために離婚を決意するのです。
姑によるイジメで離婚したといっても、本当の原因は配偶者の不誠実な態度であることが多いのが現実です。たとえ姑からのイジメがあったとしても夫婦二人で協力して問題解決に当たれば信頼を損なわず夫婦関係を継続できますから、姑よりも自分の配偶者を大切にしなければという意識が結婚生活には必要不可欠です。
寺尾 浩(てらお ひろし)
平成4年3月 一橋大学法学部卒業
平成9年 司法試験合格(52期)
離婚交渉は当事者にとって精神的につらい作業です。
また離婚は、過去を断ち切って新たな人生の一歩を踏み出す行為ですから、いつまでも過去(離婚交渉)に時間をとられるのは両当事者にとって得策ではありません。そのため、私は離婚問題を早期に解決することを重視しています。
問題を解決する方法は一つしかありません。それは行動を起こすことです。1人で悩んでいても、同じ考えが頭の中をぐるぐるするだけで、何の解決にもなりません。思い切って専門家にご相談ください。
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