養育費の未払いについて
「離婚時に約束したのに養育費の支払いが滞っている」
「最初は払ってくれていたが、生活が苦しいとの理由から支払ってくれなくなった」
というご相談が多く寄せられます。
親には子供を育てる義務があり、これは離婚したからといって消えることではありません。
相手には離婚時に決めた養育費はきっちり支払う義務があり、あなたにはそれを受け取る権利があります。
しかし、実際には養育費の支払いが滞るというケースは全体の50%以上にもなると言われています。
養育費の支払いが滞った当初は、相手に養育費の支払いを催促しても、だんだん面倒になり、結局諦めてしまうケースが多いようです。
養育費を支払わない人の中には、支払いの義務はあっても無視していれば問題ないだろう、そのうち諦めるだろうと思っている方もいるようです。
養育費はお子さんを育てるための大切なお金です。
その大切なお金を相手に払ってもらうための方法が強制執行による給与等の差し押さえです。
強制執行とは、約束通りに慰謝料や養育費などが支払われない場合に、判決・和解調書・調停調書・公正証書に基づき強制的に相手側の財産を差し押さえ、支払いを実行させる制度です。
強制執行の対象となるものは
・給与(会社勤務の場合)
・事業の売上(自営業の場合)
・土地や建物などの不動産
・自動車
・預貯金
といったものになります。
強制執行を行えば、ほとんどの場合、強制的に回収することができます。
強制執行を行うためにはいくつか条件があり、法律的知識や面倒な手続きも必要になります。
せっかく公正証書を作ったのによくわからずに強制執行しなかったということでは意味がありませんので、専門家にご相談することをお勧めします。
寺尾 浩(てらお ひろし)
平成4年3月 一橋大学法学部卒業
平成9年 司法試験合格(52期)
離婚交渉は当事者にとって精神的につらい作業です。
また離婚は、過去を断ち切って新たな人生の一歩を踏み出す行為ですから、いつまでも過去(離婚交渉)に時間をとられるのは両当事者にとって得策ではありません。そのため、私は離婚問題を早期に解決することを重視しています。
問題を解決する方法は一つしかありません。それは行動を起こすことです。1人で悩んでいても、同じ考えが頭の中をぐるぐるするだけで、何の解決にもなりません。思い切って専門家にご相談ください。
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